【目結・めゆい】

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【目結・めゆい】


 目結とは鹿の子絞りという絞り染めです。布地の一部を細かく糸で括って染めると、その部分だけ染まらず残ります。その形が紋形と似ているために、目結紋と呼ばれました。

 基本的な形は正方形の中にまた正方形の穴を開け、複数寄せ集めた姿で描かれます。辺を上下に描くものを「平(ひら)」、90度傾けて描いたものを「隅立て」、あるいは「寄せ懸け」と表現します。

 近江国発祥の大族佐々木氏が用いた家紋として有名です。四つ目結紋は公家の九条家が用いる冠の文様であり、佐々木定綱が九条家の家礼であったことから、四つ目結紋を家紋として用いるようになったとする説があります。一方で沙沙貴(ささき)神社の記録では、神である少彦名(スクナビコナ)をはじめとする四神を表す「四囲結」を家紋にしたものが四つ目結紋であるとされています。

 江戸時代の武家では大名・幕臣併せて110余家が用いますが、その内の77家が佐々木氏族です。有名なところでは、津和野藩亀井氏、丸亀藩京極氏、福知山藩朽木氏、対馬藩宗氏、宮津藩本庄氏などが目結紋を用いました。全国的にも多い家紋ですが、特に佐々木姓が多い東北地方に集中する家紋です。